輝けアグリ21

くやしさをバネに成長

佐藤保さん 《若美町》

im0307_2  良い花を栽培するには観察から、と語る佐藤さん

若美町の佐藤保さん(38)は自宅近くのビニールハウス8棟400坪で、花のアルストロメリアを栽培している。アルストロメリアは父の勇さんが1992年に始めたもので、ほかにも水稲五㌶、ホウレンソウ300坪を栽培しており、父親の体調不良をきっかけに会社員から農業に転職した。


1年目は、農業の先輩である両親にすべてを聞きながら農作業に明け暮れた。しかし、その苦労は取引市場の一言で水の泡と消えた。「ここの花はいらない」と。あまりの衝撃に農業を辞めて会社員に戻ろうかと思ったという。しかしこのまま辞めるわけにはいかないと思い直し、町の制度を利用して長野県に一ヵ月間研修に行った。
研修先で、農場を管理し自らも花を栽培する小西専一さんに出会ったことが、花栽培でやっていこうという気持ちが強くなったと語る。「親父さん(小西さん)から技術的なものはほとんど学んでいない。植物が自分の力で生きていこうとする力を最大限に引き出せるようにすることだと思った」という。


秋田に帰ってからは観察につぐ観察を続けた。自分で良いと思ったものだけを市場に出荷し、これまで栽培したことのない品種を導入した。苦労もしたがこれが大当たりし、5年目には市場から「こんな花はないか」と言われるまでになった。「誰にも負けないという自信もないし、かっこいいことは言えないが『どうして、どうすれば』という疑問を持ち続けたい。それが長野の親父さんへの恩返しだ」と語る。


花を取りまく環境は一年ごとに変わる。めまぐるしく変わる環境を的確に判断しながらの保さんの挑戦はまだ始まったばかりだ。
(秋田みなみ)

 

 



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