新春特別対談 秋田の魅力と未来2018年1月4日

ホテル雅叙園東京にて

女優・モデルとして活躍しながら、あきた美の国大使を務めている加藤夏希さんをゲストに迎え、船木会長と新春対談を行いました。母となり日々子育てに奮闘する加藤さん。JAグループ秋田のトップとして走る船木会長。世代も性別も違うおふたりから語られる「食と未来」には3つの共通点がありました。

会長 新年あけましておめでとうございます。JAグループ役職員の皆様におかれましては、改めて新年への希望と決意を胸に過ごされておられる事と存じます。さて、今回の月刊「かけはし」では、秋田のことが大好きな秋田美人、加藤夏希さんをお招きしました。柔軟な発想、母としての思いなど伺いながら私たち役職員への新春メッセージになればと思っております。加藤さん、あけましておめでとうございます。

加藤 あけましておめでとうございます。すてきなダリアですね。

会長 秋田のNAMAHAGEダリアです。秋田にはこうした素晴らしいものがたくさんあるのですが、全国の大きな流通に乗せるとなると量が足りないという現実があり、さまざまな作物を秋田県一丸となって栽培、出荷しています。

「秋田産」のチカラ

加藤 秋田産を都内で見つけるとうれしくなります。最近はお米やいぶりがっこのほか、日本酒もよく見かけます。

会長 東京に住んでいると秋田の商品や味には敏感になりますか。

加藤 はい。私は秋田での生活が美容と健康の理にかなっていたと日々実感しています。何気なく食べていた野菜は実家の畑でとれた新鮮なものですし、ギバサがスーパーフードだったことも驚きです。東京では茶碗蒸しが甘くなかったり、納豆に砂糖をかけるのを不思議に思われたり。でも、こうした秋田の味は私にとって一番落ち着く味です。

会長 幼い頃に食べ育った味はなかなか忘れられないですね。私はどんなに酔っ払っても、未だに一番食べたいのはハタハタ。塩漬けを焼いてお茶漬けにして食べたくなります。

加藤 ハタハタは、今が旬ですね。東京ではなかなか売っていなくて。今はネット社会なので食材も簡単に購入でき、ふるさと納税を利用して古里の味を手に入れることもできるようになりました。こうした通信販売がある反面、大きな流通に乗せるために秋田県一丸となって出荷できることは強みだと思います。最近、私は秋田牛のPRをさせていただきました。生産者の皆さんが納得されてブランド化したのですが、本当は自分の地域名を付けてPRしたいのではないかなって。でも「秋田」と分かるネーミングは東京で暮らして、とても大事だと分かっているので、一丸となって売り出す団結力はすばらしいなと思います。

会長 秋田県民の場合は売り出すときに遠慮せずに一歩前に出て行くことが不足しています。この人に飲んで欲しいとか、食べて欲しいとかそういう思いを行動にする勇気です。能代市で開催された種苗交換会に、皇太子殿下が視察に訪れた際、殿下から逆に「酔楽天」という秋田の酒を勧められ、恐縮した、と聞いております。自分が素晴らしいと思ったことを伝えていくことは大切です。秋田を元気にすることにつながると思います。

未来を育むこと

会長 秋田県は子供の成績が全国1位※1。子供を育てるのもいい環境です。

加藤 そう、すごいですね。先日、東成瀬村の産業祭に伺い楽屋に入ったら、村の子供たちが朝から勉強をしていました。衝撃的でした。朝から勉強なんて私が子供のころは考えたこともなかったですから。その様子からは勉強が苦痛じゃなくて、楽しいことだと伝わってきて感動しました。

会長 押しつけじゃなく自分で考え、主体的にいろんな研究ができる人は、大人になっても学ぶ楽しさを知っている人になる。同時に、親や組織のリーダーになる人は、こうした人を見守る度量も必要だと思います。思うようにやらせてみる環境は大切で、そうした環境で育った子供や部下は非常に応用が効きますし、導き出した答えに別の考えや発想があることをも理解できる人になります。

加藤 小学校では、先生が教えていない算数の解き方をすると、答えが合っていてもバツになることがあるそうです。それって、伸びようとしている何かを止めちゃっているのかなって思います。でも、親として同じ事をしている経験があって。例えば「それは危ないからだめ」と禁止することがあります。何がどう危ないのか説明も省略。でも本当に危ないから仕方ないもん…というジレンマ。親の勝手な思いだけで、子供の創造力を止めているのかもしれないという気持ちは常にあります。

会長 大人も同じで、環境が人を育てます。組織の中で萎縮して、毎日教えられた方程式でしか行動できなければいい発想は生まれません。柔軟な発想でアイデアが飛び出す職場であることが大事ですね。

加藤 アイデアといえば、素晴らしいと思ったのが稲庭うどんのまごうどん。さっと子供に食べさせられるし、とても役立っています。

会長 加工品などの商品も、誰がどんな状況で利用して喜んでいるのかイメージできると、それは仕事として成立し、本当にいいものなら口コミで広がっていきます。そういううれしい連鎖を具現化できる環境と可能性が、私たちJAにはあると自負しています。

体験や経験を秋田で

会長 食については安心・安全はもちろん、たくさん食べてファンになって欲しいという思いがあります。

加藤 先ほどの「酔楽天」のお話のように、飲食の体験をはじめ、写真や映像だけでない実際の「体験や経験」がとても重要だと思います。例えば、私は幼いときにサツマイモ掘りに行きました。抜くだけだったような気もしますがサツマイモのおいしさとリンクしています。また、実家の前が畑だったので、トマトやスイカが実ると、土の下のモグラが悪さをするから、そういう見えない敵と戦っていた感じもまた、秋田の味と一緒に覚えているのです。思い出というのでしょうか。

会長 なるほど。新鮮なキュウリは都会の人からしたら香りが強いでしょう。くだものに近いから。それが新鮮だと言うことを頭だけでなく思い出と一緒に知って食べてもらわないと将来、匂わないものを求められることも考えられる。実際に食べたり見たりしているか否かで雲泥の違いがありますね。それは、お祭りなんかもそうですね。

加藤 そうですね。秋田は素晴らしいお祭りがたくさんありますが、鹿角の花輪ばやしを初めて拝見させていただいたときは、力強く華やかなお祭りに心打たれました。ゾクゾクする感動が湧き上がって最高でした。

会長 こうした体験と食が結びついて人々の心に永遠に記憶されて生きて行くのだと言うことを、これからの時代、もっと意識して行かなければならないのかもしれません。最後になりますが、役職員へメッセージをいただけますか。

加藤 私にとってJAは実家の近くにあり、いつも新鮮野菜が売られていて身近な存在でした。県民にとってそんな温かくて近い存在であってほしいと思います。また、世界のどこにいても地元秋田が人生の原点です。大好きな秋田を一緒に元気にしていきましょう。

会長 これからもご活躍をお祈りしています。今日はどうもありがとうございました。

加藤 こちらこそ、ありがとうございました。

●加藤夏希(かとうなつき)1985年生まれ、由利本荘市出身。12歳でデビューし、女優・モデルとして多くのドラマやファッション誌で活躍。2016年に第一子を出産。あきた美の国大使、秋田県由利本荘市の観光大使を務める。

●船木耕太郎(ふなきこうたろう)1948年生まれ、秋田市出身。JA秋田中央会会長、JA全農あきた運営委員会会長、JA秋田厚生連経営管理委員会会長、JA共済連秋田運営委員会会長を務める。

 

※1
文部科学省主催2017年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果。
県内は小中ともに国語A・Bで全国1位となるなど、全8種類で3位以内に入り、トップクラスの学力を示した。
 2007年度から10回連続トップクラスの成績を収めている。

[撮影]フォトックス[ヘアメイク]長谷川睦(BEACH)[衣裳]三松ふりふ[装花]森田佳代子(サファリ)



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