2016.02.01
JA鷹巣町青年部は1日、雪の中に植えた稲の倒れ方で、その年の水稲の作柄を占う「雪中稲刈り」を北秋田市綴子の大太鼓の館前で開いた。JAの斉藤一志組合長やJA青年部員ら約40人が見守る中、稲刈り人を務めたJA青年部の岩谷政崇部長(35)が、昔ながらの菅笠をかぶり、蓑(みの)をはおり、鎌で、一株ごとに慎重に刈り取った。
稲刈り後の作占いは「残念ながら不作」というご神託が告げられた。刈り取られた束のうち、たわわに実った稲穂のように適度に傾いているものはなく、やや実が入っているような傾きが4束、直立や雪の重みで折れており、不稔を示すものが8束。残り4束は垂れたものと折れたものが交じり、判断がつかなかった。
作占いのお見立て役、JA稲作部会長の畠山喜久雄さん(63)は「占いの結果は残念ながら不作と判断せざるを得ない」と話し「農家は天候には勝つことができないので、稲作の基本である水管理に気を付けてほしい」と告げた。
見守っていた農家は「この冬の暖冬を鑑みると、致し方ない結果。占いが当たらぬよう、頑張らなければ」と気を引き締めていた。
雪中稲刈りは、1月15日に行われた小正月の伝統行事「雪中田植え」の稲16束を刈り取るもの。六尺(約2m)四方に作った雪の田んぼに、稲わらや豆がらを束ね稲の苗に見立てて植えたものを15日間、雪や風にさらし、傾きなどを見て今年の作柄を占う。