2016.01.26
JA秋田ふるさとりんご部会指導部は、部会として目指すべき樹形を確認するために剪定検討会を開いた。管内では平成23年の豪雪被害から度重なる雪害を乗り越え産地復興を目指している。今回、雪に強い樹形などを検討し、改めて豪雪以来の剪定のあり方を見直した。検討会は県果樹試験場で行い、検討した内容を、今後各地域で行う剪定講習会で伝達し、産地力を高めていく。
26日、横手市平鹿町にある県の果樹試験場で開いた検討会には同部会指導部員や県、JA担当者ら17人が参加した。検討会では剪定アドバイザーが講師を務め、マルバ台とワイ化台で、今後同部会で目指すべき樹形などを検討した。
主力品種「ふじ」の平成28年産の花芽分化率が44~77%と園地によってばらつきがある状況。前年産は開花量が多く結実率も高かったために、摘果作業が遅れた過着果となった園地では分化率が低い傾向になっている。また、夏場の高温と乾燥も影響し、花芽の充実が不良な芽もあるため、剪定の際は花芽の状態を良く観察し、自園地での傾向を把握した上での作業を進めていくことを合わせて確認した。
管内では今季の雪の降り方は断続的で、各園地では雪害対策が小まめに実施されている。しかし、一部園地では枝折れが発生している状況。同部会では、今後も空模様を気にしながら、早めの枝堀り作業を行うことで被害の拡大防止を呼びかけている。
同部会笹山義夫指導部長は「雪害以来、剪定の仕方を検討するべきだった。情報を地域に伝達し多収に向け指導していく」と意気込む。