2017.01.11
秋田県由利本荘市のあきた総合家畜市場で11日、黒毛和種子牛の初セリが開かれた。県内外の肥育農家や購買者約160人が参加。子牛の平均価格が過去最高値を記録するなど、好調な滑り出しとなった。
1頭当たりの平均価格は前年同月比で17・9%高の88万6868円。先月に記録した86万9886円から1万6982円増え、昨年に引き続き1月としては過去最高値を記録した。
雌・去勢の子牛合わせて285頭が上場され、セリでは282頭の取引が成立。平均価格は雌が83万2849円(前年同月比16・8%増)、去勢牛が92万4066円(前年同月比18・2%増)となった。
最高落札価格は由利本荘市の繁殖農家が上場した去勢牛で130万3560円と大台を記録。前年同月に記録した96万120円を大きく上回る結果となった。
県有種雄牛「義平福」の産子は51頭上場された。平均価格は83万5961円。最高取引価格は去勢牛で98万3000円と過去の最高記録を更新した。
東日本大震災や生産者の減少などの影響で全国的な子牛不足が続き、高値の傾向となっている。同市場では、昨年5月以降平均価格が80万を超えた価格で推移している。
初セリ前にはセレモニーとして鏡割りが行われ、生産者や購買者、県選出国会議員、JA関係者が参加。今年の市場活況と畜産振興を祈願した。 同市場の代表取締役社長、畠山勝一(JA秋田しんせい組合長)は「後継者育成に尽力し、県内畜産業の振興に努めたい」と話した。