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【あきた北】いぶりがっこ 今こそ脚光を

2022.12.16

 

燻小屋で燻製乾燥させている大根

【あきた北】大館市比内町西館地区の菅原久男さん(73)・孝子さん(71)夫婦は、同地区の千葉忠孝さん(73)・香代子さん(70)夫婦と合同でいぶりがっこを生産しています。大根は千葉さんが生産している比内地鶏のたい肥を有機肥料として使用。燻小屋は市内でも有数の大きさで、一度に約1㌧の大根を燻煙乾燥させることができ、1シーズンで6㌧ほどのいぶりがっこを漬けています。
 菅原さんは、10年ほど前からいぶりがっこを生産。米需要の減少や過去に例を見ない資材高騰などが続く中「いぶりがっこ生産は今注目すべき産業ではないか」と話します。
 大きな機械の導入などが不要で設備投資が少なく済み、田んぼなどに比べて管理の手間もかからない。真空殺菌加工で通年販売でき、1年を通した安定収益も見込める。国が推奨し支援を進める6次産業化にも当てはまり、菅原さんは補助金制度を活用して保存用の冷蔵庫を申請し、今後さらに規模を拡大する予定です。
 程よい甘みやコク、豊かな風味に仕上がったいぶりがっこには、県内外にもリピーターがいる。個人から樽ごと預かり漬けて販売もしており、年々注文が増えています。
 菅原さんは「県南に比べ知名度の低い大館産いぶりがっこをどんどんPRしていきたい。これからも自信を持って販売していく」と熱意を燃やしています。菅原さんらが作るいぶりがっこは12月末からJAあきた北直売所や道の駅ひないの産直などに並びます。

千葉忠孝さん㊧と菅原久男さん㊨