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【秋田たかのす】遊休農地から実る畑へ 女性農業委員たちの挑戦

2025.10.08
開墾した畑で初めてのサツマイモを収穫する参加者(10/8、秋田県北秋田市にて)

 「農地利用促進有志の会」が手掛ける秋田県北秋田市の畑で10月8日、会員や関係者ら15人がサツマイモの収穫とソバの刈り取りを行いました。2025年4月、北秋田市の女性農業委員4人が中心となって発足した同会は、会長である金田悦子さんをはじめ女性農業委員3人と地元の農業者など会員12人で遊休農地の解消に取り組んでいます。
 同市では、農業従事者の高齢化や減少で遊休農地が広がり続けており、使われない期間が長いほど再生・活用が難しく、病害虫の発生源や野生鳥獣のすみかとなって周囲への被害の原因にもなり得ます。そこで金田さんたちは遊休農地の発生防止・解消に向けた取り組みに立ち上がりました。
 現在、取り組み中の農地面積はおよそ1万2000平方メートル。伐採・除草・耕起から始め、作付けできる土壌にするため5回にわたり耕起作業を繰り返しました。6月には肥料散布、畝立て、マルチかけを行い、ジャガイモやトウモロコシなどを定植。農業機械、種苗などは会員の持ち寄りでまかないました。活動継続のためには資金面での課題などもあり、収穫したトウモロコシを販売して収益を得るなど、模索しながら活動を続けています。
 金田会長は「遊休農地の解消は新規就農者への農地やノウハウの提供、移住・定住にも繋がりうる取組みと考えている」と話し、北秋田市や北秋田地域振興局、北秋田市まちづくり観光協会、ココホレジャパン株式会社にも協力を得ながら、「今後は収穫体験やイベントでのPR活動で、市内外の皆さんにも理解を深めていきたい」と意欲をみせています。